お父さん・お母さん・お子さん、みなさんに知ってほしい
~大事な知識のこと~
脱灰
「だっかい」と読みます。歯は、体の中で一番硬い組織ですが「酸」によって簡単に溶かされてしまいます。
脱灰は口の中が酸性の状態のときに起きやす、例えば食事をすると、酸性に傾きます。甘いものの場合、それが顕著です。
酸性の状態が長く続くと、次第に歯が溶けてしまうのです。それを「脱灰」といいます。
でも、安心してください。よだれ(唾液)がこの酸性状態を中和し、再石灰してくれるのです。(もちろん歯磨き粉もその役割を担います。)
食事の注意点として、酸性の強いものを食べれば、再石灰化まで時間がかかり、さらにダラダラ食べは、再石灰化するタイミングを逃してしまいます。
甘いものがだめ、ということではないのです。口の中の仕組みを知った上で「いつ」「何を」「どうやって」食べていけばいいのか?を知ることが大事です。
そのことをお父さん・お母さん・お子さん、みんなで一緒に勉強していきましょう!
マイナス1歳からの予防歯科
お母さんから「歯医者さんはいつから来ていいの?」というご質問をよくいただきます。正解は、マイナス1歳、つまり赤ちゃんがおなかにいるとわかったときからです。ご存知でしたでしょうか?
理由は、これから生まれてくる可愛い我が子のために、まずはお父さん・お母さんの虫歯や歯周病を取り除いておかなくてはならないからです。
では、なぜ子どもの虫歯と大人の虫歯が関係あるのでしょうか?
その理由は、虫歯も歯周病も、周りの大人からもらってしまう「感染症」だからです。なので、周りの大人が虫歯や歯周病でなければ、もらう心配がないのです。
実際に、子どもが生まれてからは自分の治療で歯医者さんに行くというのは、なかなかままならないものです。そのことも含めて、ぜひ妊娠中にお父さん・お母さん揃って一度お口の環境の総チェックをされることをお勧めします。子どもの歯が虫歯になりにくくなるだけでなく、お父さんお母さんのお口の健康も保たれ一石二長ですよね。
感染の窓
実は、虫歯菌は、歯がないと生きていくことができません。生まれたばかりの赤ちゃんのお口に虫歯菌が入ったとしても、歯がないから生きていけません。ところが、かわいい歯が生えてくると・・いよいよ虫歯菌の生きられる環境が作られる、ということになるのです。
歯の生え始める時期から1年の間に虫歯菌がいないと、一生涯、虫歯菌の住みずらいお口の環境ができます。
歯磨きをあまりしなくても虫歯にならないという人がいますが、この時期に虫歯の住めないお口の環境が出来上がっていた人が、これに当たります。
その時期が1歳半~2歳半、これを「感染の窓」といいます。